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セクハラ被害

会社がセクハラに対応してくれないとき:会社の義務と、とれる手段

事業主には、セクハラを防止し、相談に適切に対応する義務があります。会社が動いてくれないときに確認したい会社の義務の内容と、社外の相談先・手続を解説します。

執筆 弁護士 松井春樹(第二東京弁護士会)公開 2026年9月30日更新 2026年9月30日

この記事のポイント

  • 事業主は、相談窓口の設置や事実確認など、雇用管理上必要な措置を講じなければなりません(男女雇用機会均等法11条1項)。
  • 相談したことを理由とする解雇などの不利益な取扱いは禁止されています(同条2項)。
  • 会社が対応しない場合は、労働局の紛争解決援助・調停や、弁護士による交渉などの手段があります。

会社に求められる措置

厚生労働省の指針は、事業主が講じなければならない措置として、主に次のものを挙げています。

  • セクハラを行ってはならない旨の方針を明確にし、労働者に周知・啓発すること
  • 相談窓口をあらかじめ定め、相談に適切に対応できる体制を整えること
  • 相談があった場合に、事実関係を迅速かつ正確に確認し、被害者への配慮や行為者への措置、再発防止のための措置を講じること
  • 相談者や行為者のプライバシーを保護し、相談したことを理由に不利益な取扱いをしない旨を周知すること

加害者が取引先など他社の社員である場合も、事実確認などで他社に協力を求めることが想定されています。他社から協力を求められた事業主は、これに応じるよう努めなければなりません(男女雇用機会均等法11条3項)。

相談したことを理由とする不利益な取扱いは禁止

事業主は、労働者が相談を行ったことや、会社の対応に協力して事実を述べたことを理由として、解雇その他不利益な取扱いをしてはなりません(男女雇用機会均等法11条2項)。

会社が対応してくれないときの手段

  • 社内の相談窓口や人事部門に、書面やメールで改めて対応を求める(記録が残ります)
  • 都道府県労働局に相談する。労働局長による助言・指導・勧告(紛争解決の援助)や、紛争調整委員会による調停を求めることができます(男女雇用機会均等法23条・24条。2026年9月30日までは17条・18条)。援助や調停を求めたことを理由とする不利益な取扱いも禁止されています(同法23条2項・24条2項。同日までは17条2項・18条2項)。
  • 弁護士に依頼し、会社に対応を申し入れたり、加害者や会社と交渉したりする

仕事を続けながら対応したい場合

働き続けたい場合は、加害者との接触を避けるための配置や、業務上の連絡方法の変更などを会社に求めることが考えられます。どこまで会社に伝えるかも含め、ご本人の希望に沿って進めます。

弁護士に相談するタイミング

相談窓口に伝えても調査が進まない、相談した後に不利益な扱いを受けた、といった段階でご相談ください。

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執筆 弁護士 松井 春樹

第二東京弁護士会所属。弁護士法人越水法律事務所。東京大学法学部卒業後、森・濱田松本法律事務所を経て現職。テレビ東京「ワールドビジネスサテライト」でスポットワークの労働問題を解説(2025年9月)。

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